1.新規事業の概要・経営者の思いを言語化
コンサルタントが、Zoomを活用して時間をかけた丁寧なヒアリングを実施。
少しずつ理解を重ね、最終的には、以下の背景や想いを汲み取ることができました。
今回のクライアントである取締役の中杉さんは、数年以内に家業のクリーニング店を承継することを前提に、3年前から店に入り現場を切り盛りしている。しかし、昨今の洗濯機や衣類の素材自体の技術進歩で自宅洗濯の質が高まったことや、コロナ禍で外出機会自体が減ったことで、クリーニングそのものへの需要は減少をたどるばかり。一方で、中杉さんは昔からデザインやアート領域への関心が高く、独自の活動を重ねてきた結果、クリーニングの店舗に立つ傍ら、自然と人との共存というメッセージを謳うフェルトの現代芸術家としても活動の場を広げている最中。
事業承継にあたって、これまでの街のクリーニング店ではなく、自社が有する高い衣類ケア技術と自らの現代作家としての活動を生かす形で、サステナブルな社会におけるクリーニング店の在り方を提示したい。
これが、今回の事業再構築補助金を活用して実現したい自社と中杉さん自身の未来でした。
2.事業ブランディングの戦略策定
今回目指したのは「既存のクリーニング店を超えた新たな衣類ケアサービスの在り方」。
新規事業の主要顧客も提供価値もこれまでとは違う方向へと舵を取ることになりました。この新規事業の根幹ともなるブランディングにおいて、Rebootコンサルタントは事業者の壁打ち相手となりました。
言語化を得意とする専門家との壁打ちの中で、事業者の感覚も研ぎ澄まされ、納得のいくブランドコンセプトとして集約することができました。
3.事業計画への落とし込み
次に、想いの段階から採算ある事業として実現していくステップとして落とし込んだ中長期計画を立てました。
新規事業は、Rebootコンサルタントにとってはもちろん、事業者も既存のクリーニングを超えた初めての領域。他業種のやり方や市場の最新動向をリサーチしながら、各フェーズで必要なヒト・モノ・カネの調達計画や、それを実現していくための利益創出や顧客獲得のためのマーケティング施策や営業戦略を考えました。
コンサルタントがリサーチに基づく仮説を持ち込み、それに対して事業者が現場の実情を織り込む形で、最終的には蓋然性のある事業計画に落とし込むことができました。